2017-10-29
10月21日20時頃、台風21大作の増し舫いのために係留地に到着。
槍付けの船に乗り込み、ジブセールの捕縛、舫いロープ長の調整を行った。
21時少し前、作業が終わり荷物を片付け岸壁に戻ろうとした時、船が少し海側に移動し岸壁に届かず落水。
慌てて艇の手すりにしがみついたが雨で濡れていたのか握る事が出来ず水の中へ。
舫い綱の輪になっている部分に左手を絡めて体を支える。
艇のフェンダーを浮き輪代わりにしようとするがロープが解けず断念。
隣の船まで泳ぐことを考えたが、距離が有る事と着衣であることから自信が持てないのであきらめた。
『死ぬよりましだ!』と思い、声を張り上げて助けを求める。
10分位立ったのだろうか?当方の呼びかけに答える声が聞こえる。
(おそらく)二人の方が駆けつけてくれた。
付近にあるロープを見つけてくれた。一方が輪になっている。
その輪に片足を入れ、股で止まる様にする。
自力で上がろうとするが力が出ない。
警察を呼んで良いかと聞かれたので、呼んで下さいとお願いする。
近くの警察署からだと10分〜15分位かかる。
別の人も助けに来てくれて、膨張式の救命胴衣を投げ入れてくれた。
それを脇の下に通して警察の到着を待つ。
どんどん寒くなっていく。震えも出てきた。
パトカーのサイレンの音が近づいてくる。
『助かった…』と少し安堵する。
ロープの先が輪になっており、それに右足を通している事を警察に伝える。
ロープによる引き上げが開始された。両手でロープをつかんでいたが、握力が無くなり手が滑る。
腰が曲がった状態で引き上げられた。また、斜めにかけていたバッグのベルトが首にかかり、息は出来るが非常に首が痛い。
腰と首が痛いことを伝え、ロープを緩めバッグを外して貰った。
しばらく横になったまま動けなかった。
あぐらをかいて座り、船舶免許と運転免許の在り処を警察に伝える。
ふと、横を見ると救命胴衣を来た救急隊員が居た。
警察から落ちた状況を聞かれたのち、救急車に乗った。
搬送先の病院が決まり、毛布を掛けられた状態で搬送された。
当方は震えが止まらないが、救急隊員の方は汗をかいている。相当に暖房を入れているようだ。
搬送中に妻にメールを入れ、着替えと服用中の薬を持ってきてもらう。
病院につき、震えが収まってからレントゲン撮影。肺に水が入っているか確認した。
22日2時頃妻が到着。状態も安定したので退院。
定置場所に有る自分の車に戻り、車2台で自宅に向かう。
昼から何も食べていないので、途中でオニギリを買って食べる。
翌日の夜。左手の親指が痺れている事に気が付く。また、腰と首が痛い。
月曜日に病院に行ったが、骨には異常は無く長時間圧迫された左手首の炎症が原因と言う事になった。
また以前買っていた、ハンドヘルドGPS、雷感知器、デジタルカメラ、風速計が駄目になりました。
原因
・舫い綱の長さが少し足りず、艇を岸壁に付けるのに力が必要で、体の移動とともに艇が動いた。
・降艇時の為、救命胴衣をしていなかった。救命胴衣があれば自力で泳ぐことができた。
・一人で船に行った。
生きているので、こうしてブログに記事を書けます。
一歩間違うと死んでいたと思います。
一にも二にも安全確保が大事だと思います。
更に、助けて頂いた皆様に、感謝を申し上げます。
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